昨日、平成26年4月1日から消費税の税率が5%から8%に引き上げることが
発表されましたが、平成27年1月1日以後に相続又は遺贈により取得する財産に
係る相続税については、いくつか改正されることが決定しています。

①相続税の基礎控除の引下げ

相続税の基礎控除が、「 5,000万円+1,000万円×法定相続人数」から
「 3,000万円+600万円×法定相続人数」に引き下げられました。
*相続税は、被相続人から相続又は遺贈により財産を取得したすべての者に
係る相続税の課税価格の合計額が基礎控除以下であれば課税されません。

②相続税の税率の見直し

相続税の税率が、次のとおり見直しが行われました。
 税率       改正前           改正後
 10%  1,000万円以下の部分  1,000万円以下の部分
 15%  3,000万円以下の部分  3,000万円以下の部分
 20%  5,000万円以下の部分  5,000万円以下の部分
 30%     1億円以下の部分     1億円以下の部分
 40%     3億円以下の部分     2億円以下の部分
 45%         -           3億円以下の部分
 50%       3億円超の部分     6億円以下の部分
 55%         -            6億円超の部分

その他、未成年者控除等の引上げや相続時精算課税制度の改正などがあります。

あと租税特別措置法の改正で、特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積を
240㎡から330㎡までの部分に拡充することとされました。

したがって、相続税の基礎控除が引下げられたことにより相続税の申告が必要になる
場合が増えることになりそうです。ただし、配偶者の税額の軽減や小規模宅地等の
特例があるので、実際に相続税がかかるケースはそんなに多くはないと思います。