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税理士コラム

教育資金の一括贈与

9月に入り、雨が続いている事もあり、一気に過ごしやすい気候になりました。
この時期は、台風のシーズンですが、各地で急な大雨や、突風等が発生して
います。日頃から、非常事態に備え、避難場所の確認や防災グッズの準備を
しておきたいものです。

さて、平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に、30歳未満の人が、
教育資金に充てるため、金融機関等との一定の契約に基づき、祖父母等の直系
尊属から贈与を受けた場合に、1,500万円までの金額に相当する部分(学校
等以外の者に支払われる金銭については500万円が限度)
については、
金融機関等を経由し、教育資金非課税申告書を提出する事により、贈与税が、
非課税となります。

教育資金とは、学校等に直接支払われる入学金や授業料等の費用、学用品の
購入費や修学旅行等の費用を言います。また学校等以外に対して支払われる
ものとして、学習塾や水泳教室、ピアノなどの文化芸術に関する指導への対価
や物品の購入費用が挙げられます。

この制度の適用を受けるためには、教育資金口座を開設すると共に、教育資金
非課税申告書を金融機関を経由して、税務署に提出する事になります。

その後、この口座からの払い出しや教育資金の支払いを行った場合には、その
支払いに充てた金銭に係る領収書等を、金融機関に提出する必要があります。

受贈者が30歳に達したり、死亡、口座の残高がゼロになり、教育資金口座に係る
契約の終了の合意があった場合には、教育資金口座に係る契約は終了となります。
この終了時に残額がある場合には、その年の贈与税の課税価格に算入される事と
なります。

この制度の一番のメリットとしては、資金を、まとめて贈与出来る点です。現行の
制度でも、孫の教育費を祖父母が、その都度直接支払う場合については、原則
として贈与税はかかりませんが、祖父母にとっては、その都度直接支払う手間を
省く事が、この制度では出来ます。(受贈者は、領収等を金融機関等へ提出する
必要があります。)

一方、デメリットとしては、上記で述べた教育資金口座に係る契約が終了した場合
に、残額があった時には、思わぬ贈与税額を払わなくてはならない場合が発生する
恐れがあります。

検討されている方は、メリット・デメリットを充分把握したうえで、判断しましょう。